ヨーガとアーユルヴェーダ


アーユルヴェーダとは、
生命にとって何が有益であり、何が有益でないのか、
幸福な生命、不幸な生命とはどんなものか、
何が生命に良い結果をもたらし、
何が悪い結果を生じさせるのか、
何が長寿へと導き、何が短命を招くのか
といったことを教える学問である。



 チャラカ・サンヒター 総論1章より 


ヨーガは、ヴェーダを母とするという意味で、ヴェーダ・マータと呼ばれました。
ヴェーダの奥義書であるウパニシャッドの中で、始めてヨーガは明確に記され、
「心の働きを死滅すること」(後世に編纂されたヨーガの経典、『ヨーガ・スートラ』の最初の一句)と
同じ意味の、ヨーガの目的が著わされています。
このようにヴェーダという同じ思想背景を持つことから、ヨーガとアーユルヴェーダは同根で、
相補う存在であるということが、欧米では徐々に認められつつある概念です。
アーユルヴェーダは肉体面を、ヨーガは哲学的、霊的な面をカヴァーすることで、
生命全体の知識と実践法を網羅することができるというわけです。

●アーユルヴェーダの生い立ち

アーユルヴェーダは、紀元前1500年ごろに中央アジアからインドパンジャブ地方に侵入した
アーリア人によって作られた、ヴェーダという聖典の中から独立し、「心身魂の医学」となりました。

アーユルヴェーダには
AYUS(生命、寿命)+VEDA(知識、知恵)=AYURVEDA(アーユルヴェーダ、生命の知識、長寿の科学)
といった意味があります。

ヴェーダには、リグ・ヴェーダ、ヤジュル・ヴェーダ、サーマ・ヴェーダ、アタルヴァ・ヴェーダの
4つのヴェーダがあります。
最古と言われるリグ・ヴェーダの頃、治療は祈祷により、生贄の儀式や魔術的技法が行われていたようですが、
中には名医アシュヴィニクマール双神が失明や、義歯・義足、首の接続治療をおこなったことも書かれています。
風水火による治療や、不老長寿薬SOMAを用いており、このころにすでに薬草の知識をもち、
60種ほどの薬草が認められています。
第二のヤジュル・ヴェーダではさらに80種の薬草が認められ、心臓病、痔、浮腫、腫脹、
象皮病など病気治療について述べられています。肺結核や精神病の記載もあります。
また鳥獣・人の解剖が行われ、臓器や体の各部分に名称があり、神経についても書かれています。
現代でも治療の基本となっている、トリ・ドーシャ(3つの病因要素)についても述べています。
最後のアタルヴァ・ヴェーダでは、解毒学、薬草学、外科治療、鬼神、強壮、強精、解剖等いたるところに
医学的な膨大な記述があり、この部分が独立してアーユルヴェーダが生まれました。
そこで当時医師はアタルヴァンと呼ばれていました。驚いたことに薬草については、
1000種も詳しく述べられています

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